○春日井市中小企業振興基本条例

令和5年12月25日

条例第41号

私たちのまち春日井は、ものづくりの盛んな中部経済圏に位置するとともに、道路、鉄道、空港といった交通の利便性に恵まれるなど、その立地の優位性の下、多くの企業が事業活動を展開している。

その中でも特に、本市の企業のほとんどを占める中小企業は、多様な事業活動により、地域経済の活性化に寄与するとともに、雇用の場を提供し、私たちの暮らしを支え、地域に根ざした活動を通じて地域社会に貢献するなど、本市の発展に大きな役割を果たしている。

こうした中小企業の持つ力が将来にわたり十分に発揮されるよう、中小企業自らの努力に加え、春日井市、春日井商工会議所その他の中小企業に関わる全ての者が、同じ思いの下で連携し、地域全体で一体となって、中小企業の振興を力強く推進するため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、中小企業の振興についての基本理念を定め、市及び春日井商工会議所(以下「商工会議所」という。)の責務、中小企業者の努力、その他関係機関の役割等を明らかにするとともに、中小企業の振興に関する施策の基本方針を定め、これを地域社会が一体となって推進することにより、地域経済の活性化を図り、もって地域経済の持続的な発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 中小企業者 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項各号に規定する中小企業者であって、市内に事務所又は事業所を有するものをいう。

(2) 中小企業団体 中小企業団体の組織に関する法律(昭和32年法律第185号)第3条第1項各号に規定する中小企業団体、商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)に規定する商店街振興組合その他中小企業を支援する事業を行う団体及び法人(商工会議所、金融機関及び支援機関を除く。)をいう。

(3) 大企業者 中小企業者以外の事業者(中小企業団体及び金融機関を除く。)をいう。

(4) 支援機関 中小企業等経営強化法(平成11年法律第18号)第31条第2項に規定する認定経営革新等支援機関をいう。

(基本理念)

第3条 中小企業の振興は、次に掲げる事項を基本理念として、これに基づき推進されなければならない。

(1) 中小企業者の自らの創意工夫及び自主的な努力の下、経営の改善及び持続的な発展が図られること。

(2) 中小企業者が、多様な事業活動を通じて、地域経済の活性化を促進し、雇用の創出及び安定をもたらす等、地域経済の持続的な発展及び市民生活の向上に重要な役割を果たしているという認識の下に行うこと。

(3) 市、商工会議所、中小企業者、中小企業団体、大企業者、金融機関、支援機関及び大学が相互に連携するとともに、市民の理解及び協力を得ること。

(市の責務)

第4条 市は、社会経済情勢の変化に対応した適切な中小企業の振興に関する施策を総合的に策定し、及び実施するものとする。

2 市は、中小企業の振興に関する施策の策定及び実施に当たっては、中小企業者の実態を把握するとともに、商工会議所、中小企業者、中小企業団体、大企業者、金融機関、支援機関、大学及び市民と協力して、効果的に行うものとする。

3 市は、必要に応じて、国又は愛知県に対し、中小企業の振興に関する施策を充実させるよう求めるものとする。

(商工会議所の責務)

第5条 商工会議所は、中小企業者の経営の発達、改善及び革新のための取組を積極的に行うものとする。

2 商工会議所は、中小企業者の実態を把握し、自らの事業活動に反映させるとともに、商工会議所の会員相互の関係強化の促進及び関係機関との連携を図るものとする。

3 商工会議所は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するものとする。

(中小企業者の努力)

第6条 中小企業者は、社会経済情勢の変化に対し、自らの創意工夫の下、新事業の展開及び販路の開拓に取り組む等、主体的に経営の改善及び持続的な発展を図るよう努めるものとする。

2 中小企業者は、自らが地域経済の基盤を形成していることを認識し、雇用機会の確保及び人材の育成に努めるとともに、従業員の労働環境の整備並びに生活及び仕事の調和に努めるものとする。

3 中小企業者は、地域社会の一員としての責任を自覚し、地域が取り組むまちづくりの活動に積極的に貢献する等、地域社会と協働するよう努めるものとする。

4 中小企業者は、自らの経営力を強化するため、市、商工会議所、中小企業団体、大企業者、金融機関、支援機関及び大学の事業又は制度を積極的に活用し、経営等に関する情報の収集に努めるものとする。

5 中小企業者は、商工会議所又は商店街等の団体への加入等により、相互に連携し、及び協力するよう努めるものとする。

6 中小企業者は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に主体的に取り組むよう努めるものとする。

(中小企業団体の役割)

第7条 中小企業団体は、その事業活動を通じて、中小企業者の経営の改善に取り組むよう努めるものとする。

2 中小企業団体は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(大企業者の役割)

第8条 大企業者は、中小企業者の発展に配慮するよう努めるとともに、中小企業者が自らの事業活動の維持及び発展のために重要な存在であることを認識し、中小企業者との連携に努めるものとする。

2 大企業者は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(金融機関の役割)

第9条 金融機関は、中小企業者が経営の安定を図り、及び新事業の展開等に意欲的に取り組むことができるよう、円滑な資金の供給、有用な情報の提供及び経営相談を通じて、中小企業者の発展に寄与するよう努めるものとする。

2 金融機関は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(支援機関の役割)

第10条 支援機関は、専門性の高い支援を通じて、中小企業者の経営力の強化に努めるものとする。

2 支援機関は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(大学の役割)

第11条 大学は、産学官の連携を通じた技術開発、経営及び人材育成に関する総合的な支援が、中小企業の振興にとって重要なものであることを認識し、中小企業者の発展に寄与するよう努めるものとする。

2 大学は、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(市民の理解及び協力)

第12条 市民は、中小企業者が果たす役割の重要性を理解し、市が実施する中小企業の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。

(施策の基本方針)

第13条 市は、次に掲げる基本方針を踏まえ、中小企業の振興に関する施策を策定し、及び実施するものとする。

(1) 新たな事業の創出及び中小企業者の成長を促進すること。

(2) 企業誘致を推進するとともに、事業拡大に対応した企業立地を支援すること。

(3) 多様な働き方及び働く機会を創出すること。

(4) 地域の商業の活性化を促進すること。

(5) 地域資源を活用した観光を推進すること。

(6) 前各号に掲げるもののほか、中小企業の振興に寄与すること。

(施策の推進)

第14条 市は、前条の施策の推進に当たっては、必要に応じ、様々な立場の者から意見を聴取する機会を設けるとともに、情報収集及び調査を実施するものとする。

2 市は、前条の施策について、春日井市商工業振興条例(昭和62年春日井市条例第13号)第9条第1項に規定する春日井市商工業振興審議会において、必要な事項を審議し、その結果に基づき必要な措置を講ずるものとする。

3 市は、前条の施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

この条例は、令和6年4月1日から施行する。

春日井市中小企業振興基本条例

令和5年12月25日 条例第41号

(令和6年4月1日施行)