○春日井市ポイ捨て及びふん害の防止に関する条例

平成8年3月29日

条例第21号

(目的)

第1条 この条例は、ポイ捨てによる空き缶等の散乱及びふん害の防止について必要な事項を定めることにより、都市環境の美化を図り、もって市民の快適な生活を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 空き缶等 空き缶、空きびんその他の飲料を収納していた容器、たばこの吸い殻、チューインガムのかみかす、包装紙、収納袋、印刷物その他これらに類する物で、捨てられることによって散乱の原因となるものをいう。

(2) ポイ捨て 空き缶等をみだりに捨てることをいう。

(3) 飼い犬等 飼養管理されている犬及び猫をいう。

(4) ふん害 飼い犬等のふんにより道路、公園その他公共の場所(以下「公共の場所」という。)を汚すことをいう。

(5) 市民等 市内に居住し、勤務し、在学し、若しくは滞在し、又は市内を通過する者をいう。

(6) 事業者 事業活動を行うすべての者をいう。

(7) 所有者等 土地の所有者、占有者及び管理者をいう。

(8) 飼い主 飼い犬等の所有者(所有者以外の者が飼養管理する場合は、その者を含む。)をいう。

(市民等の責務)

第3条 市民等は、家庭外で自ら生じさせた空き缶等を持ち帰り、又は回収容器(空き缶等を回収するための容器をいう。以下同じ。)に収納することにより空き缶等を散乱させないようにするものとする。

2 市民等は、自主的に清掃活動を行う等により地域環境の美化に努めるとともに、市が実施するポイ捨てによる空き缶等の散乱及びふん害の防止に関する施策に協力するものとする。

(事業者の責務)

第4条 空き缶等の製造、加工、販売等を行う者は、ポイ捨て防止についての消費者に対する意識の啓発及び再資源化について必要な措置を講ずるものとする。

2 事業者は、事業所及びその周辺その他事業活動を行う地域において、清掃活動に努めるとともに、市が実施するポイ捨てによる空き缶等の散乱の防止に関する施策に協力するものとする。

(所有者等の責務)

第5条 所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地の清掃を行う等により空き缶等を散乱させないよう努めるとともに、市が実施するポイ捨てによる空き缶等の散乱の防止に関する施策に協力するものとする。

(飼い主の責務)

第6条 飼い主は、ふん害を防止し、市民の良好な生活環境が損なわれないよう努めるとともに、市が実施するふん害の防止に関する施策に協力するものとする。

(市の責務)

第7条 市は、ポイ捨てによる空き缶等の散乱及びふん害の防止に関する必要な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。

2 市は、前項の施策の実施に当たっては、関係機関等と連携して行うものとする。

(空き缶等散乱及びふん害防止市民行動の日)

第8条 市長は、ポイ捨てによる空き缶等の散乱及びふん害の防止について市民の関心と理解を深めるため、空き缶等散乱及びふん害防止市民行動の日を設けることができる。

(空き缶等散乱防止協定)

第9条 市長は、空き缶等の散乱を防止するために必要があると認めるときは、事業者に対し、次に掲げる事項について空き缶等散乱防止協定の締結を求めることができる。

(1) ポイ捨て防止についての啓発に関する事項

(2) 空き缶等の散乱防止のための清掃に関する事項

(3) その他空き缶等の散乱防止に関し必要な事項

(空き缶等散乱及びふん害防止推進員)

第10条 市長は、地域における空き缶等の散乱及びふん害防止のために、空き缶等散乱及びふん害防止推進員を選任し、次に掲げる事項の実施について協力を求めることができる。

(1) 市民等、事業者、所有者等及び飼い主に対する指導及び助言に関する事項

(2) 市民等、事業者、所有者等及び飼い主に対する啓発に関する事項

(3) その他空き缶等の散乱及びふん害防止に関し必要な事項

(指導及び助言)

第11条 市長は、市民等、事業者、所有者等及び飼い主に対し、空き缶等の散乱及びふん害を防止する上で必要な指導及び助言を行うことができる。

(ポイ捨ての禁止等)

第12条 何人も、ポイ捨てをしてはならない。

2 自動販売機により飲料を販売する者は、その販売する場所に回収容器を設け、これを適正に管理しなければならない。

3 公共の場所において印刷物を配布した者は、その配布した場所の周辺に散乱している当該印刷物を回収しなければならない。

4 公共の場所において催しを行った者は、その行った場所に散乱している空き缶等を回収しなければならない。

(飼い主の遵守事項)

第13条 飼い主は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 飼い犬等のふんを処理するための用具を携行するなどし、飼い犬等が公共の場所でふんをしたときは、直ちに回収すること。

(2) 公共の場所のうち規則で定める場所で飼い犬等にふんをさせないこと。

(立入調査)

第14条 市長は、この条例を施行するため必要と認める場合は、指定する職員に、空き缶等の散乱している土地又は自動販売機が設置されている土地に立ち入り、必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(空き缶等散乱及びふん害防止重点地域)

第15条 市長は、特に空き缶等の散乱及びふん害を防止し、環境の美化を推進する必要があると認める地域を空き缶等散乱及びふん害防止重点地域(以下「重点地域」という。)として指定することができる。

2 市長は、重点地域を指定しようとするときは、あらかじめ、春日井市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例(平成6年春日井市条例第7号)第16条に規定する春日井市廃棄物減量等推進審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、重点地域を指定したときは、その旨及びその区域を告示するものとする。

4 前2項の規定は、重点地域の指定の解除及びその区域の変更について準用する。

(勧告)

第16条 市長は、重点地域内において第12条又は第13条の規定に違反した者に対し、空き缶等の散乱又はふん害を防止するための必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(命令)

第17条 市長は、前条の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくその勧告に従わないときは、その勧告に従うべきことを命ずることができる。

(顕彰)

第18条 市長は、空き缶等の散乱及びふん害の防止に関して著しい功績のあった者に対し、顕彰を行うことができる。

(委任)

第19条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第20条 第12条第2項から第4項までの規定に違反し、第17条の規定による命令に従わない者は、50,000円以下の罰金に処する。

2 第12条第1項又は第13条の規定に違反し、第17条の規定による命令に従わない者は、20,000円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第21条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前条の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、同条の罰金刑を科する。ただし、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し、相当の注意及び監督が尽くされたことの証明があったときは、その法人又は人については、この限りでない。

この条例は、平成8年10月1日から施行する。

春日井市ポイ捨て及びふん害の防止に関する条例

平成8年3月29日 条例第21号

(平成8年3月29日施行)